京都・奈良旅行⑤南禅寺 金地院

旅行日 2019.09.27(金)

南禅寺へ。
瓢亭からは、歩いてすぐです。
南禅寺前の交差点でインクラインが見えます。
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今回の目的は塔頭の金地院の八窓席と猿猴捉月図。

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金地院の場所は、手前のほうなので
まず、入口で拝観を希望したのですが
団体予約があるようで
約2時間後の予約ができました。

時間があるので、他を見学です。
南禅寺は歌舞伎の石川五右衛門の「絶景かな、絶景かな」で有名な三門(有料ですが登れます)や
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法堂が有名ですが
私は、法堂の右を進み、さらに奥の方丈へ。
ここまで来る人は、あまりいないかも。
12年前に来て以来です。

京都5山・鎌倉5山のさらに上の格付けと言われた南禅寺です。
室町時代創建当時の伽藍は応仁の乱で火災にあい
現存しているのは、桃山時代以降のものです。

本坊から入り、拝観料は500円。
なぜか写真を撮ってない。なぜだぁ!
小堀遠州作と伝えられる枯山水の方丈庭園は、文句なく素晴らしいです。
中でも、中国故事に由来する「虎の子渡し」と呼ばれる大方丈の庭は、
巨石を左奥に集め、他の空間を白砂で埋める空間の美が感じられます。
一方、小方丈の庭園は、空間を余すことなく使い、
石を心の字に配しています。
趣の違う庭園は、一興です。

また、内部のお部屋は、狩野派の虎が、動ぎだしそうなくらい
いきいき描かれています。

南禅寺のHPに案内がありました。
nanzenji.or.jp

庭園の写真もあります。
かろうじて1枚、一番奥の行き止まりの先に茶室「不識庵」だけ
撮ってました。
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一周廻って、庭園を堪能したら
入口の受付でお抹茶をおねがいします。
抹茶券は500円です。
抹茶専用のお部屋なので、ゆっくりできます。
赤い毛氈のひかれた部屋でお軸を拝見したり、
滝の流れるお庭を拝見。
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お抹茶が運ばれてきました。
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落雁には南禅寺の刻印。
亀屋清永のご製で、きな粉の落雁こしあんが入っています。
きな粉が香ばしく香り、おいしいです。
お抹茶も、クリミーでおいしかったです。

さて、目的の金地院へ。
途中法堂の天井の龍を見たかったのですが
何か式典がもようされていたので
あきらめて直行します。
途中、水路閣で写真。以前撮り損ねたアングルで。
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満足。

金地院は室町時代の開山ですが、
その後、以心崇伝が中興し、この場所に移ったそうです。
崇伝は、家康・秀忠・家光の3代にわたって親任された黒衣の宰相と言われています。
家康の側近では、天海も有名ですよね。

金地院では、特別拝観の時期でしたが10名ぐらいの人が一緒でした。
案内の方に沿って行きます。
まず、庫裡のロッカーに荷物を預け(無料)
進みます。確か、撮影禁止でカメラもロッカーへ。
地図がないので、入館時のしおりからのせます。
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長谷川等伯筆「猿猴捉月図(えんこうそくげつず)」の襖絵を鑑賞できます。
猿は日本猿ではなくテナガザル。
フサフサっとした毛と、顔の中央にギュッと集まった目鼻口がとっても可愛いい。
しかし、水面に映る月に手を伸ばして取ろうとする猿の姿です。
こちらも、うまく画像がないので
入館時のしおりから。
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開放され、明るい室内では、うまく浮き彫りにならないのですが
案内の方が障子を閉め、目が慣れてくると
不思議なことに月夜の感じが浮き彫りになって見えます。
水墨画ってすごい。
猿の水面に手を伸ばすしぐさがかわいらしい。

崇伝の依頼により小堀遠州の改造で建てた三畳台目の茶室「八窓席」
創建当時は8つの窓があったが、今は6つです。
ちなみに前日の桂離宮の松琴亭も小堀遠州の八窓席です。

方丈の庭園を紹介する前に
ここにある東照宮について説明します。
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全国130もの東照宮がありますが
家康の遺言に残された3か所のうちの1つです。
本宮である日光。ご遺体が祀られている久能山
そして、遺髪と持念仏が祀られている金地院です。

遠州は、徳川家光がここ「東照宮」のある高台までわざわざ上がって来なくても、
美しい庭越しに拝むことができるように、「鶴亀の庭」を設計しました。
でも残念ながら、家光が「金地院」を訪れることは一度もなかったといいますから、
ちょっと遠州が気の毒な気がしますね。

さて、では、庭園です。
方丈から見る「鶴亀の庭」は、崇伝和尚が徳川家光のために、
小堀遠州に命じ5年をかけて作らせた蓬莱式枯山水庭園です。
普通、庭には四季を感じられる木々を植えるものですが、
「鶴亀の庭」はすべて常緑樹。
いつ見ても変わらず緑の美しい庭園は、徳川の不変の繁栄を表わしているとか。
「鶴亀の庭」名前の由来は、
方丈(本堂)側から見て、右手に鶴、左手に亀が配されているから。
先ほどこの庭には常緑樹しかないと説明しましたが、
実は唯一、亀の背には落葉樹である古い柏槙の木が植えられています。
鶴の背の青々と若々しい常緑樹との対比が面白いです。
「鶴亀の庭」中央に置かれた「遥拝石(ようはいせき)」から
東照宮」を拝むことができるように造られました。
今は木が茂ってよく見えないです。
庭園の案内がありました。
https://garden-guide.jp/spot.php?i=konchiin

建物内の見学を終え、小道を通り、東照宮まで行きました。
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なかなかいい道です。

wikipedia に詳しく載ってました。
ja.wikipedia.org


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