京都・奈良旅行⑩頭塔(ずとう)

旅行日 2019.09.28(土)

ここまで来たら、ボランティアのおじいちゃまが教えて
くれた頭塔が近くなので行ってみることに。
地図を頼りに緩やかな登り坂を進みます。
なんと鍵がかかって入れません。
う~む。
注意書きがあり、
向かい25mのところに保存顕彰会事務所があるので
見学希望の方は、そちらにお越しくださいと書かれています。
行ってみましたが、玄関は閉まっています。
何やら事務所らしきピンポンを発見し、押したのですがお留守みたい。
しばらく待ちましたが、あきらめかけた時、中から出てきてくれました。
何とラッキーな。
ほんとは、前日までに予約したほうがよかったらしいです。

快く、見学を快諾してくださり、中の案内もしてくださいました。
300円を支払い、パンフレットもいただきました。
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門前で待っていると鍵を開けてくれて
階段を上ります。

すると一辺30m、高さ10mの階段ピラミッド状の構造の建造物が。
1,3,5,7の奇数段に44基の石仏が配置されていたとされます。
現在はそのうちの28基が確認されています。
不思議な建物ですが、ま四角の構造は、カンボジアアンコールワット
インドネシアのポルブドゥールを連想しました。

日本の中では、珍しいですが、
いわば立体曼荼羅も連想するという感じですね。

今では、保護のため瓦屋根が石仏の上に作られています。
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けっこう石仏の表情までクリアにわかるものもあります。
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奈良時代末期、767年、僧「実忠(じっちゅう)」によって造営された
「土塔」であると
東大寺要録に記されています。

が、最近の発掘調査で、下層に
さらに古い760年に造営された3重の土塔が発見され
それを実忠が解体、改修したものだとされたということです。

「どとう」が転訛して「ずとう」と称されるようになり
玄昉の首塚伝説から「頭塔」の漢字が当てられたようです。

市内の眺望が得られる展望台があります。
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こんな場所があるなんて初めて知りました。
1300年も前の石仏が残っているのも不思議です。
ボランティアのおじいちゃま、情報をありがとうございました。
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